先生へ、これが僕達の復讐です。

何もなかった僕に、やりたいことや友達、たくさんのものを与えてくれた漫画がある。
その作品に憧れて、いつか僕も…。そう思って部室で描き始めた1本の原稿。

「なぁ、出してみようぜ 持ち込み」

「お前がそこまで熱心に描いたんだ」
「挑戦してもいいと思うぜ」

友達に背中を押され、放課後はこもりっきりで原稿に取り組んだ。

* * *

ある日。

「ない…っ」「原稿が…」
「なんで…!」「誰か掃除でもしたのか…?」

「「「先生っ」」」

『なんです?』
「あっあのっ部室っ…キレイになってて…」
『…ああー…』『少し整頓しました』

「漫画っ…」「ネームも…原稿はっ…?」
『出しておきました』
「どこにっ…?」


『ゴミ。一部は廃品回収に』

『ボロ本に落書き』『特に問題ないでしょう?』

『部室もきれいになったし』


* * *

ゆるせない。ゆるせない。ゆるせない。
先生へ、これが僕達の、復讐です。


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